春爛漫の候

午前中は夜半からの雨が続いていたが、正午過ぎ、俄に天気は回復した。風は強く昨日より気温は低かったが、久しぶりに小幡緑地を訪れた。公園に来るのは3月22日以来のことである。その頃サクラはまだ咲いていなかったが、今日はそのサクラも散り始め、早くも薄緑色の若葉が顔を出していた。
児童園で真っ先に気が付いたのはコナラのフワフワした柔らかい若葉である。竜巻池ではカモ類は見なかったが、2羽のカイツブリがまるで競争するかの様に水上をかけ回っていた。緑ケ池を眺めると冬鳥の多くは姿がなかったが、まだホシハジロのオスが2羽、メス1羽、オオバンが2羽見られた。周りの雑木林では白いガマズミやピンクのコバノミツバツツジなどの花が目を引いた。又、池の南西端に作られた花壇では空色のネモフィラが満開であった。

コナラ
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カイツブリ
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サクラ
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ホシハジロ(オス)
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ホシハジロ(メス)
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オオバン
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ガマズミ
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コバノミツバツツジ
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ネモフィラ
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トラフズク

朝方の冷え込みは厳しかったが、昼間は気温が上昇した。青空にはかなりの雲があり、近隣の山々の稜線は見えなかった。
午前11時頃、庄内川トラフズクの観察に訪れた。夜行性なので、昼間は目を閉じて灌木に止まっていることか多い。ところが、今日は珍しく二度ほど木と木の間を飛び移り、またときどきは目を開けてじっとしていた。
帰途には道風記念館に立ち寄った。前庭の芝生にはツグミが歩き回っている。どうやら土中の昆虫やミミズなどを採餌しているらしい。この鳥は春になり様々な場所で見かけるようになった。そして近くには春を告げるオオイヌノフグリが一叢咲いており、また道風がヤナギに飛びつくカエルに励まされ書に精進したという故事に因んで植えられたらしいシダレヤナギも風に揺れていた。

トラフズク(A)
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トラフズク(B)
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トラフズク()

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ツグミ
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オオイヌノフグリ
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シダレヤナギ
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陸に上がったホシハジロ

朝は冷え込みは厳しかったが、日中は陽射しが強まり、気温が上昇した。
午前11時頃、久しぶりに小幡緑地にある緑ケ池を訪れた。カモ類の数は10日ほど前は100羽を超えていたが、今は半減している。今日はカンムリカイツブリの姿はなかった。群れのなかには雌雄のオナガガモホシハジロオオバン、オスのハシビロガモを見ることができた。
岸辺では数人の人が鳥たちにパンを与えていた。潜水型のホシハジロは足が体の後部に付いている。そのため、普段は陸に上がることは珍しいが、今日は投げられた餌を地上で食べる姿を見ることができた。また留鳥のカワウも岸に上がって日向ぼっこをしていた。

池の周辺の雑木林ではヒサカキの花の放つ独特の臭気が辺り一面に満ち充ちて、まさに春の到来を感じさせる。

緑ケ池
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陸に上がったホシハジロ
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オナガガモ(オス)
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オナガガモ(メス)
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ホシハジロ(オス)
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ホシハジロ(メス)
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オオバン
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ハシビロガモ(オス)
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カワウ
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ヒサカキ
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キタテハ

気温は平年並みであったが、風が強く、視界はあまりよくなかった。花粉が飛散していることや、冬に比べて大気に含まれている水蒸気の量

が増加していることなどが影響しているのかもしれない。
午前11時頃、小幡緑地中央園を訪れた。遊歩道を歩いていると目の前に交尾中のキタテハが現れた。成虫で冬越ししたチョウが気温上昇で早速活動を始めたようだ。
帰途に三菱電機の社員寮跡地を通りかかると、ケリとツグミが居るのに気がついた。ケリは最近この場所でたびたび見かけるようになった鳥である。ツグミは20羽ほどの群れで、シベリアへ帰る途中だったのかも知れない。

キタテハ(A)
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キタテハ(B)
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三菱電機社員寮跡地
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ケリ
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ツグミ
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ツグミ

午前中降っていた雨も昼過ぎには止んだ。しかし日差しが回復することはなく、終日すっきりしない天候であった。庭のシナノミザクラは満開である。
午後2時頃、近くの矢田川を訪れた。河原はまだ冬枯れた植物が目立つが、ところどころにナズナなどの春の野草が顔を出している。また地上を採餌しながら歩き回るツグミがあちこちで目に止まった。冬鳥であるツグミは日本へ渡ってきた当初は山間部で過ごすが、春になると河原へ姿を見せるようになる。ここで暫く過ごした後にシベリアに帰っていく。

ほかに川で見かけた水鳥はコガモヒドリガモマガモの雌雄である。彼らは繁殖直前のため、羽の鮮やかさを増しているようである。

シナノミザクラ
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ツグミ
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コガモ
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ヒドリガモ
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マガモ(オス)
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マガモ(メス)
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シナミザクラ

朝は冷え込んだが、日中は晴れ上がり、気温は上昇した。この暖かさのためか、早くも庭のシナミザクラの花が開花した。
午前10時頃、小幡緑地中央園を訪れると、早速コジュケイの鳴き声が耳に入った。あちこち見廻したが残念ながら姿は見えない。聞きなしはチョトコイと言われているが、確かにそのようにも聞こえてくる。入口付近に生えているセンダンを見ると、10日ほど前には鈴なりだった薄黄色の実がすっかりなくなっていた。鳥たちに冬の間貴重な食餌を提供したようだ。

辺りの雑木林は冬芽が膨らんで芽出しが始まったのか、少し霞んで見えた。野鳥観察の森などで見られた鳥はルリビタキのメス、シジュウカラメジロジョウビタキのメスである。  
帰途には、緑ケ池北側の遊歩道でウグイスの囀りを聞いた。あのお馴染みの鳴き声を聞くには今暫く待たねばならないようで、練習に余念がないようであった。

シナミザクラ
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センダン
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冬木立
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ルリビタキ
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シジュウカラ
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メジロ
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ジョウビタキ
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マガン

未明には雨が降っていたが、早朝には止み、雲も切れ明るくなった。しかし午後になると雲が広がって北西の風が冷たかった。まさに早春である。
午前11 時頃、森林公園を訪れた。思いがけなく岩本池にマガンが飛来していた。水墨画などに美しく飛ぶ姿が描かれているが、実際にその姿を見るのは初めてである。マガモよりひと回り大きい。全体に灰褐色であるが、嘴の付け根の白と足の橙色が鮮やかであった。眺めていると近くに他の水鳥が接近した時には首を伸ばし追い払うような様子を見せていた。お馴染みのマガモヨシガモキンクロハジロなどもこの遠来の客を珍しく感じていたのかもしれない。

公園の遊歩道ではツグミが土を突付いて採餌しているのをたびたび見かけた。またアセビの花も今を盛りとばかりに咲いているのが目に入った。

岩本池
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マガン(A)
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マガン(B)
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ヨシガモ
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キンクロハジロ
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ツグミ
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アセビ
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